墓じまいと墓離れの違いとは? 墓を持たない時代に変わる供養のかたち
供養に「正解」はいらない──あなたらしい“見送り方”を選ぶために
墓じまいとは、代々受け継がれてきたお墓を撤去・返還し、ご遺骨を別の場所に移すことです。
これは法律上「改葬」と呼ばれ、新しい供養の形(納骨堂、樹木葬、散骨など)を選ぶ、いわばお墓の“引っ越し”と言えるでしょう。
一方、墓離れとは、そもそもお墓を持たない、あるいは新しくお墓を購入しないことを指します。
「お墓は必ずしも必要ではない」という新しい価値観やライフスタイルに基づいた選択です。
つまり、墓じまいは「すでにあるお墓を終わらせること」、墓離れは「最初からお墓を持たないこと」であり、両者は明確に異なります。
1. 墓じまいが広がる5つの社会背景
厚生労働省の統計によると、お墓を移す「改葬」の件数は年々増加しています。
2004年度に約6.8万件だった改葬件数は、2022年度には約15.1万件と、およそ20年間で倍以上に増加しています。
この背景には、以下のような社会構造の変化や個人の価値観の多様化が挙げられます。
-
少子高齢化と核家族化の進行
: 跡を継ぐ人がいない、あるいは一人のお子さんが複数のお墓を引き継ぐことになり、管理が困難になるケースが増えています。 -
都市部への人口集中
: 地方のお墓と居住地が離れてしまい、お墓参りの時間や費用、体力的な負担が大きくなっています。 -
経済的な負担
: 墓地購入費用だけでなく、年間管理費やお布施など、お墓の維持にかかる費用が大きな負担となることがあります。 -
終活の普及
: 生前に自分の最期をどう迎えるか考える「終活」が広まり、子や孫に負担をかけないよう、元気なうちに墓じまいを進める人が増えています。 -
宗教観・死生観の変化
: 従来の供養方法にとらわれず、自分らしい供養の形を選ぶ人が増えたことで、お寺との関係が希薄化し、檀家としての義務感が薄れてきています。
2. 「墓離れ」の動向と墓じまいとの違い
墓離れは、お墓を持たない選択をするライフスタイルです。
高額な初期費用、維持管理の手間、そして「ご先祖様は家族の心の中にいる」といった価値観の変化がその背景にあります。
墓じまいと墓離れの違いを分かりやすく表にまとめました。
項目 | 墓じまい | 墓離れ |
---|---|---|
定義 | 既存のお墓からご遺骨を移す「改葬」 | 最初からお墓を持たない選択 |
主な理由 | 継承者不足、遠方、負担軽減 | 経済的負担、維持の手間、価値観の変化 |
子世代への影響 | 負担を減らせる | 永続的な負担がない場合が多い |
3. 墓じまい・墓離れが示す多様な供養の選択肢
現代では、供養の方法も「お墓」一択ではありません。以下のような新しい選択肢があります。
-
永代供養墓
:管理不要、無縁になっても供養される -
納骨堂
:駅近・屋内型で利便性が高い -
樹木葬
:墓石の代わりに自然の中で供養 -
海洋散骨
:自然葬の代表格。お墓を持たない選択 -
手元供養
:小型の骨壷やジュエリーで、遺骨を自宅で供養
ご自身の状況や故人への想いに合わせて、供養の選択肢が格段に増えている時代なったと言えるでしょう。
4. あなたらしい「供養のかたち」を見つけるために
墓じまいと墓離れの増加は、「お墓はいらない」という単純な結論ではなく、現代社会の課題や多様な価値観の中で、ご先祖様や故人をどう供養していくべきか、多くの人が真剣に考え始めたことの表れです。
大切なのは、周りの意見や慣習に流されるのではなく、「あなたらしい供養のかたち」を見つけることです。
従来の形式に縛られず、故人やご自身の想いに寄り添った選択をすることが、後悔のない供養につながります。
墓じまいの増加や墓離れという新しい考え方は、供養の選択肢が自由に選べる豊かな時代になったことを示しているのかもしれません。
まずは、どんな供養方法があるのかを知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
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