超音波で遺骨を洗うと砕けるの？
遺骨は本当に超音波で砕けてしまうのか？
遺骨の扱い方を知っている人は...詳しい人は、少ないかと思います。
「遺骨を超音波で洗浄すると砕けてしまう？」「そもそも遺骨を洗うの？」 |
知っている人は、ほとんどイナイと思います。
それもそのはず…
一般的に遺骨は、お墓や納骨堂に納めるかと思います。
人によっては、自宅供養などで手元にあることがほとんどだからです。
では、
『遺骨を洗う時とは？』どのような時なのでしょうか？
それは「お墓から遺骨を取り出した時」に洗うことがあります。
これは沖縄や奄美諸島でおこなわれている、洗骨の風習とは少々意味が違います。
では、なぜ遺骨を洗うのか？
それは、「遺骨がかなり汚れている」からです！！！
骨壺に入っているから大丈夫…とはいかないのです。
お墓の中で遺骨を納めるカロートスペースに、直に撒いて安置する地域もあります。
骨壺に入っているからこそ…お墓の中だからこそ…汚れが…となるのが現状なのです。
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~目次~ |
1.なぜ遺骨がよごれるの？
お墓の中は最悪の環境？
お墓に納められている「骨壺」は、結露などにより壺内に水分が貯まっていきます。
お墓の下は空洞になっています。
大きな石で蓋はしていますが空気が入ります。
空気が入るという事は湿気がたまります。
梅雨の時期の湿気は、遺骨にもしみるわけです。
陶器などで出来ている「骨壺」の中に溜まった水分は、暗いお墓の中では蒸発することはありません。
徐々に骨壺内部には水が溜まっていき、遺骨は水分を含みカビ等の原因になってしまうのです。
場所や地域にもよりますが、数年で骨壺の中には半分以上に水が溜まっていることも珍しい事ではないのです。
散骨でご依頼されてる遺骨も、ずっしりと重い事が多く「水だな」と思う事がしばしばです。
この遺骨を自然乾燥するのには、実はすごく時間がかかります。
上記の写真は、まだ水が少ない方です。
お墓参りの問題点は、お墓の蓋までは空けない所です。
お墓の表面や周りはキレイにできますが、骨壺の中までは綺麗にする事ができません。
綺麗なお花が飾られていますが、まさか骨壺の中は水であふれカビているとは誰も思っていません
汚れた遺骨を見るたびに「なかなか複雑な気持ち」になってしまいます。
最近の骨壺はそこに小さな穴が開いており、水が貯まらない造りのモノもあります。
本来なら定期的に蓋をあけ、骨壺の水を抜くなどをした方が良いのですが・・・
ここで言っても仕方がない事なのかもしれません...
これが、知られていない骨壺の現状なのです。
遺骨が汚れてしまったら
実は手間がかかります
先祖や身内の「遺骨」が汚れていた場合、なるべく「キレイにしてあげたい…」と思うのが、普通の心情ではないでしょうか。
しかし遺骨を家庭で洗うことは、かなり困難です。
そのまま遺骨を水で洗ってしまうと、色々と問題があります。
まず問題なのが、六価クロムです。
水道水で洗ってしまうと、遺骨に含まれる六価クロムを下水道に流してしまうことになります。
六角クロムは有害な物質です。これを下水道に流すのはことは控えた方が良いでしょう。
それどころか遺骨そのものを、誤って流してしますことになりかねません。
やはり有害な六価クロムの中和ができて、専用の洗浄機材を揃えた業者に依頼することが望ましでしょう。
どうやって遺骨を洗うの？
超音波で掃除
遺骨は超音波を使いキレイに洗浄する事ができます。
一部の業者では超音波を使って遺骨を洗浄すると、遺骨が粉々に砕け下水に流れてしまうと記載されているようですが、実際にはそのようなことはありません。
適切な手順で丁寧に洗浄すれば、遺骨を超音波で洗浄しても砕けることはありません。もちろんですが、下水に流れてしまう心配もありません。
超音波で遺骨を洗うと砕けてしまうというのは、都市伝説な噂がネットに流れているためです。
実際に超音波で遺骨が砕けてしまった画像や映像をみたことはありません。
そうです！噂でしかないのです。
ならば遺骨は超音波で洗浄しても、砕けない事を画像を踏まえ証明したいと思います。
お預かりした洗浄依頼のご遺骨になります。
長年お墓の中に納められていた為、遺骨は水分を含み汚れてしまっています。
かなり汚れています。
専用のトレイに取り出します。
中にはこびり付いて取れない遺骨も…
丁寧に水洗いしながら遺骨を全て取り出します。
そして全ての遺骨を取り出し六価クロム検査をして、基準値以下に中和したので遺骨を洗浄したいと思います。
超音波洗浄機の準備です。
遺骨の汚れを落とすことが目的なので、遺骨を白くする薬品等は使わずに水だけで洗浄していきます。
汚れの度合いによりますが、数回に分けて超音波洗浄をおこないます。
真っ黒です。
何度も水替えをして洗浄していきます。
遺骨の欠片も見当たりません。
何度も繰り返し、水がきれいになったので超音波洗浄はここで終了です。
遺骨を専用の乾燥機で乾燥させます。
60℃の温度で24時間乾燥させます。
乾燥が終わったご遺骨です。汚れはキレイに取り除くことが出来ます。
比べて見れば一目瞭然です。
まとめ
遺骨は超音波で洗浄しても砕けることはありません。
正確に言えば、ちゃんとしたプロの業者に依頼すれば遺骨は砕けることなく洗浄することは可能なのです。
今後は墓離れや墓じまいなどで、遺骨の納め方や保管方法が変わっていくと考えられています。
寺院などでは檀家離れが深刻な問題になっており、一説によると一部の有名寺院を除いて平均年収は300万円でどこも赤字経営なのだそうです。
そして20年後には今ある寺院の約三分の一がなくなると予想されています。
檀家からのお布施や寄付金が集まらず、経営破綻してしまう寺院が今後は増えてしまうのです。
そうなった時にお墓に入っていた遺骨は、取り出し何らかの方法で違う場所に移すことになるでしょう。
実際に納骨堂が破綻してしまい、管理会社が強引に遺骨を家族に還した事例もあります。
お墓から取り出した遺骨が汚れていたり水分を含んでいると、納骨堂などでは断られてしまうこともあります。
そのため、遺骨の洗浄や乾燥には専門知識をもって経験と実績のある業者に依頼することが最も望ましいです。
ネットでは『超音波で遺骨を洗浄すると砕けてしまう！』『下水に流れてしまう！』とのウワサがありますが、それは都市伝説的な知識で砕けることはありません！
砕けると思っている散骨業者は、実際に洗骨をしたことがないのではないかと疑ってしまいます…
散骨は近年、お墓を持たない方などの支持されており希望者は増えています。
その為、散骨や粉骨を請け負う業者も増えていますが、その実態はとても怪しい業界でもあるのです。
問い合わせがコールセンターだったり、店舗や事務所がない業者やレンタルオフィスや郵送受付だけの業者などには注意が必要なのではないでしょうか。
散骨や粉骨洗骨をする業者の【知識や実績があるのか！！！】とても大事なことだと思いませんか？
※ご依頼者の方のご理解とご協力のもとに画像を使用し記事を作成しております。
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