遺骨がダイヤモンドになる?
遺骨がダイヤモンドになる...らしい?
『遺骨がダイヤになる??』信じられませんが…本当なのでしょうか?
手元供養のひとつとして「遺骨」をダイヤモンドにする方法があります。
みなさんはご存知でしょうか?
亡くなった故人がより身近に感じられるよう、遺骨をジュエリーに加工するサービスです。
故人の一部を身に着けることで故人の家族の心の支えとなり、比較的新しい供養方法のひとつです。
『遺骨をダイヤにするなんて・・・』
と思うかもしれませんが、世界的に見ても珍しいことではありません。
遺骨ダイヤモンドは日本の代理店を経由し、外国で加工されることが一般的です。
アメリカのライフジェム社や、スイスのアルゴダンザ社などが知られています。
約400gの遺骨を特殊な製法で「合成ダイヤモンド」するそうです。
ちなみに地域によって差はありますが、故人の遺骨の重さは1.4㎏が平均です。
「合成ダイヤ」というのがちょっと響きが悪いかもしれませんが、年間で500人ほど需要があるようです。
価格はct(カラット)数によります。
0.2カラットで46万円~1.0カラットで217万円~ |
カットをおこなった場合には
0.2カラットで52万円~1.0カラットで272万円~ |
遺骨を高温高圧にして、圧力を長時間かける事でダイヤにしているようです。
自然界の「ダイヤモンド」と作り方は同じようです。
たしかに人間も炭素で出来ています。
遺骨からのダイヤモンドの作り方は、まず遺骨を海外のサービス提供会社に送ります。
その後、遺骨に炭素が十分に含まれているか検査し不純物を取り除きます。
そして黒鉛化した遺骨を高温高圧の環境下にて、人工ダイヤモンドに形成することとなります。
遺骨をダイヤモンドにして指輪やネックレスに加工している方も多いようで、様々な供養方法があるのだと驚かされます。
実際に遺骨のダイヤモンドを拝見させてもらったことがありますが、専門家が見ないと、あの輝きは本物のダイヤモンドと変わらないと思います。
金額的には少々お高いような気もしますが、これも新しい供養の方法なのかもしれません。
天然ダイヤと人工ダイヤの違いとは?
ダイヤモンドには「天然」「人工」の2種類があります。
天然のダイヤモンドとは、自然がつくりだすダイヤモンドです。
地中の奥底で数億年の年月をかけて生成されます。
ダイヤモンドを1カラット採掘するためには、約4tの原石が必要とされています。
その中から法章句用のダイヤモンドとして使用されるのは約10~20%、残りは工業用とされて使用されています。
人工的につくりだされたダイヤモンドが人工ダイヤモンドです。
合成ダイヤとも言われています。
その特性は天然ダイヤモンドと大差ありません。
人工ダイヤモンドは自然からは採掘はされませんが、硬度なども人工的に作ることができる為、天然ダイヤモンドよりも優れたダイヤモンドとも考えられています。
遺骨から作られる人工ダイヤモンドは、専門家ですら目視による区別が非常に難しいと言われています。
天然のダイヤモンドと人工ダイヤモンドの大きな違いは、ダイヤが作られる期間です。
天然ダイヤモンドが何億年かけて地中深くで生成されるのに対して、人工ダイヤモンドはわずかな時間で出来上がります。
それと金額ではないでしょうか…
ちなみに、昭和世代の方は人工ダイヤには抵抗があるようです。『所詮は偽ダイヤでしょ?』との考えが根強いのだそうです。
この世代は、ステータス意欲も強い時代です。クレジットカードなどはゴールドカードが当たり前でもあったようです。
しかし時代は変化しています。
今ではステータスよりコストパフォーマンスを優先する時代。
『同じ綺麗なダイヤモンドなら人工ダイヤで良いのでは…』
との考えから、遺骨ダイヤの需要もあるのではないでしょうか。
自己満足になっていませんか?
先に亡くなった配偶者や幼くして亡くした子を「自分の手元に…」という気持ちはわからなくもないです。
しかし、自分が故人になった際に子や孫に「自分のダイヤを孫に持ってて欲しい…」と、自己顕示欲が強い事を思うでしょうか?
配偶者や子や親が望むのならば、自分の遺骨を好きにしてくれて構わないと思う方は多いでしょう。
しかし自分から「持ってて…」とは配偶者や子には、迷惑な話かもしれません。
願わくば、私のことをすっかり忘れてしまうぐらい楽しく幸せな人生を送って欲しい。
ずっと悲しんで欲しくない。
たまには思い出してくれたら嬉しいと、思える方が良いのではないでしょうか。
手元供養にもイロイロある
手元供養の方法にもいろいろあります。
「手元供養」にも色々な形があります。ペンダントや上記のように樹脂で固めたもの!
こんな小さいカプセルに、遺骨を入れるようです。
どの会社も、色々考えています。遺骨の処分などは、一大産業になっているようです。
小さなカプセルに入れた遺骨はよいのですが…
その他の遺骨はどこに行ったのでしょうか?
お墓に納めてあったり散骨などをしていれば良いのですが、身内などで分骨していると最終的には厄介なことになります。
遺品整理等で小さな骨壺が出てきて困っている事例や相談が近年増えてきています。
本人たちは「分骨して供養している」のでしょうが、その分けた遺骨を子々孫々受け継いでいけるのか?
と考えると疑問に思います。
それは加工した「遺骨」にも言えることです。ダイヤモンドになって、子孫に代々受け継がれる・・・
って『それってどうなの…』と思ってしまいます。
お墓も供養の方法もそうですが、「大事なのは、故人を思う気持ち」です。
「あまり形にこだわらなくてもいいのかな?」
と個人的に感じる事が多いですが、人によって考え方が違いますので『そこは・・・』ですね。
遺骨をダイヤモンドに加工してしまうと、もう元には戻せません。
また、預けて遺骨を海外に送るため『本当に遺骨からダイヤを作っているのか…?』との懸念もあるようです。
そのことも踏まえて意思決定することが大切なのではないでしょうか。
また、遺骨ではなく遺髪から人工ダイヤモンドを作る事も可能なのだとか…
ヘアーダイヤモンドとも呼ばれていますが、こちらの場合は火葬前に頭髪を残しておく必要がありますので生前からの準備が重要になります。
どちらにしても、故人の希望なのか家族の自己満足なのか…
加工や分骨した遺骨は最終的にどうするのか…も考えないといけませんね。
故人を身近に感じられる遺骨ダイヤモンド!
皆さんは、どう感じますか?
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