新しい供養の形「メモリアルダイヤモンド」の全貌
最愛の故人を「らしさ」そのままに。遺骨をダイヤモンドにする供養の真実
「故人の遺骨がダイヤモンドになるなんて、まるでファンタジーの世界の話みたい…」そう思われるかもしれません。
しかし、これは現実のサービスとして存在し、大切な故人をより身近に感じ、偲ぶための新しい供養の形として、近年注目を集めています。
「手元供養」という言葉が広まる中で、故人の一部を加工して身につけたいと願うご遺族が増えています。
その中でも、遺骨をダイヤモンドにする「メモリアルダイヤモンド」は、比較的新しいながらも、故人の家族の心の支えとなる選択肢の一つとなりつつあるのです。
「遺骨をダイヤにするなんて、少し抵抗がある…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、この供養方法は世界的に見ても珍しいことではなく、故人への深い愛情から選ばれる道でもあります。
このブログでは、遺骨からダイヤモンドを作る方法の全貌、その費用、メリット・デメリット、そして故人への想いをどのように形にするべきかまで、詳しく解説していきます。
あなたやご家族にとって、後悔のない「最期の供養」を見つけるヒントを一緒に探していきましょう。
1.【驚きの真実】遺骨からダイヤモンドは本当に作れる?
「遺骨がダイヤモンドになる」と聞いて、まず疑問に思うのは「本当に可能なのか?」という点でしょう。
結論から言えば可能です。
これは、故人の遺骨に含まれる炭素を利用して人工的にダイヤモンドを生成する技術です。
どのように作られるのか? 遺骨ダイヤモンドは、主に海外の専門サービス提供会社によって加工されます。
日本の代理店を経由し、アメリカのライフジェム社やスイスのアルゴダンザ社などが有名です。
製造工程は以下のステップで進められます。
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遺骨の送付と検査: ご遺族からお預かりした遺骨は、専門会社へ送られます。そこで遺骨に含まれる炭素量や不純物の検査が行われます。一般的に、約400gほどの遺骨が必要とされていますが、これはご遺骨の平均的な重さ(地域差はありますが平均1.4kg程度)からすると、ごく一部です。
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炭素の抽出と黒鉛化: 遺骨から不純物を取り除き、ダイヤモンドの元となる炭素を抽出。これを高温で処理し、黒鉛(グラファイト)と呼ばれる状態にします。
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高温高圧での生成: 黒鉛化した遺骨に、天然ダイヤモンドが地中で生成されるのと同じように、超高温(2,000℃以上)と超高圧(約5万気圧)を長時間かけることで、人工ダイヤモンド(合成ダイヤモンド)が形成されます。
この製造方法は、自然界でダイヤモンドが生まれる過程と基本的に同じ原理を人工的に再現しているため、完成したダイヤモンドは専門家が見ても、その輝きや物理的特性において天然ダイヤモンドと区別がつきにくいと言われています。
残ったご遺骨については、手元供養として自宅に置いたり、海洋散骨や樹木葬など、他の方法で供養したりと、ご遺族の希望に応じて選択肢があります。
2.【気になる費用】遺骨ダイヤモンドの価格とカラット数の関係
遺骨ダイヤモンドは、その特殊な技術と手間がかかるため、一般的なダイヤモンドと比較して高価になる傾向があります。
価格は、主にダイヤモンドのカラット(ct)数によって大きく異なります。
具体的な価格の目安は以下の通りです。
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0.2カラット:約46万円〜
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1.0カラット:約217万円〜
さらに、カットを施してより美しく輝かせたい場合には、追加費用が発生します。
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カット加工済み 0.2カラット:約52万円〜
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カット加工済み 1.0カラット:約272万円〜
※上記価格はあくまで目安であり、各社のサービス内容や為替レートによって変動する可能性があります。
これらの価格は、決して安価なものではありません。
しかし、故人への深い愛情や、その存在を常に身近に感じたいという強い願いから、この選択をされるご家族は少なくありません。
現在、年間で500件ほどの需要があるとも言われており、新しい供養の形として確実に広がりを見せていることが伺えます。
3.【徹底比較】天然ダイヤと人工ダイヤ、何が違う?
遺骨から作られるダイヤモンドは「人工ダイヤモンド」または「合成ダイヤモンド」と呼ばれます。
「合成」という言葉に、抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、その特性は天然ダイヤモンドと遜色ありません。
ここでは、天然ダイヤモンドと人工ダイヤモンドの主な違いを比較してみましょう。
天然ダイヤモンドとは
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生成期間: 地中の奥深くで数億年という途方もない年月をかけて自然に生成されます。
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採掘: 1カラットのダイヤモンドを採掘するために、約4トンもの原石が必要とされることもあります。そのうち、宝飾用として使用されるのはわずか10〜20%程度で、残りは工業用として使われます。
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価値: その希少性から高価であり、古くから富やステータスの象徴とされてきました。
人工ダイヤモンド(合成ダイヤモンド)とは
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生成期間: 人工的に制御された環境下で、比較的短期間(数週間〜数ヶ月)で生成されます。
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特性: 科学的組成や物理的特性(硬度など)は天然ダイヤモンドと全く同じです。工業用としても広く活用されており、天然ダイヤモンドよりも優れた特性を持つ人工ダイヤモンドも開発されています。
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価格: 天然ダイヤモンドに比べて、一般的に安価に製造できるため、コストパフォーマンスに優れると言われています。
専門家も判別が難しい輝き 遺骨から作られる人工ダイヤモンドは、専門家ですら目視での区別が非常に難しいほどの輝きを持つと言われています。
その違いは、主に「生成期間」と「生成される場所(自然か人工か)」にあります。
世代による意識の違い
特に昭和世代の方には、「所詮は偽ダイヤなのでは?」といった抵抗感が根強い傾向があるようです。
この世代は、ダイヤモンドを「ステータスの象徴」として捉える意識が強かった時代背景も影響しているかもしれません。
しかし時代は変化し現代では、ステータスよりもコストパフォーマンスやサステナビリティ(持続可能性)を優先する価値観が広がっています。
「同じように美しいダイヤモンドなら、人工ダイヤで良いのでは?」と考える方も増えており、遺骨ダイヤモンドの需要もそこにあると言えるでしょう。
大切なのは、「本物」か「偽物」かという二元論ではなく、故人を想う気持ちをどのように形にするか、という視点ではないでしょうか。
4.【選択の前に】「自己満足」ではない、故人を想う供養とは
「遺骨ダイヤモンド」という選択は、故人への深い愛情から生まれるものです。
しかし、ご家族の中には「それは故人のためではなく、自分の自己満足ではないか?」といった疑問を抱かれる方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、故人を真に想う供養のあり方について考えてみましょう。
ご自身の遺骨をダイヤモンドにしてほしいと生前に願う故人は、実はそれほど多くないかもしれません。
多くの故人は、残されたご家族に「私のことは忘れてしまうくらい楽しく幸せな人生を送ってほしい」「ずっと悲しんでほしくない」と願っているのではないでしょうか。
そして、「たまには思い出してくれたら嬉しい」と感じる方が多いものです。
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ご自身の意思の場合:
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もしあなたが「自分の遺骨をダイヤモンドにして、子や孫に持っていてほしい」という強い願いがあるのなら、ご家族にその意思を明確に伝えておくことが何よりも大切です。その際、なぜそうしたいのか、どのような形で残してほしいのかまで具体的に伝えておくことで、ご家族も受け入れやすくなるでしょう。
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ご家族の意思の場合:
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故人を偲び、常に身近に感じたいというご遺族の気持ちは、故人への深い愛情の表れです。しかし、その選択が、最終的にご家族間の負担や軋轢にならないか、慎重に検討する必要があります。
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「加工した遺骨ダイヤモンドを子孫に代々受け継いでいけるのか?」
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この点は非常に重要です。ダイヤモンドに加工することで「永遠性」は増しますが、それを次の世代が「持ち続けたい」と思うかは別の問題です。最終的に、受け継がれた遺骨ダイヤモンドをどうするのか、という問題が将来的に発生する可能性も考慮しておくべきでしょう。
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遺骨をダイヤモンドに加工してしまうと、もう元に戻すことはできません。
また、ご遺骨を海外のサービス提供会社に送るというプロセスに対して、「本当に故人の遺骨からダイヤを作っているのか?」といった懸念の声があるのも事実です。
このような懸念がある場合は、以下の点をしっかり確認することが大切です。
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信頼できる代理店の選定: 日本国内の代理店が、信頼できる海外の加工会社と提携しているか、実績や口コミをしっかり確認しましょう。
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製造プロセスの透明性: 必要であれば、製造工程に関する情報や、故人の遺骨が使用されていることを証明する書類の有無などを確認することも重要です。
故人への想いを形にする供養は、ご家族が納得し、心から安らぎを得られる方法を選ぶことが最も大切なのです。
5.【多様な選択肢】遺骨ダイヤモンド以外の手元供養
手元供養の方法は、遺骨ダイヤモンドだけではありません。
故人を身近に感じ、偲ぶための様々な選択肢がありますので、ご自身の状況や故人への想いに合わせて検討してみましょう。
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ミニ骨壺・分骨壺:
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ごく少量の遺骨を納め、自宅で保管する方法です。デザインも多様で、リビングなどに自然に置けるものが増えています。
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遺骨ペンダント・アクセサリー:
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遺骨の一部を小さなカプセルや空洞のあるデザインのペンダント、指輪、キーホルダーなどに納め、常に身につける方法です。故人を肌身離さず感じることができます。
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遺骨を加工したオブジェ・樹脂固め:
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遺骨を特殊な樹脂で固めたり、ガラスやクリスタルに閉じ込めたりして、オブジェとして飾る方法です。故人の存在をアートとして残すことができます。
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自宅供養壇・祭壇:
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大々的な仏壇を置かずに、自宅の一角に故人を偲ぶスペースを設ける方法です。故人の写真や思い出の品と共に、遺骨を納めたミニ骨壺を置くなど、自由に供養の形をデザインできます。
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注分骨の注意点
「手元供養」を考える上で、注意すべきは「分骨」の問題です。
ご家族がそれぞれ故人の遺骨を分けて供養することは、故人を思う気持ちの表れでしょう。
しかし、それが子々孫々まで受け継がれていくのか、という点には疑問が残ります。
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近年、遺品整理の際に小さな骨壺が出てきて困っているといった相談が増えているのも事実です。ご本人は「供養している」つもりでも、次の世代にとっては管理が難しい「厄介ごと」になってしまう可能性も考慮する必要があります。
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遺骨ダイヤモンドや他の加工品も同様に、「加工した遺骨が最終的にどうなるのか」まで見据えて意思決定することが大切です。
「大事なのは、故人を思う気持ち」です。形にこだわりすぎず、ご家族皆が納得し、安心して故人を偲べる方法を選ぶことが最も重要ではないでしょうか。
6.【まとめ】遺骨ダイヤモンドは故人への「永遠の輝き」となるか
遺骨をダイヤモンドにする「メモリアルダイヤモンド」は、故人を身近に感じたいと願うご遺族にとって、非常に魅力的な選択肢の一つです。
科学技術と供養の心が融合した、現代ならではの新しいお見送りの形と言えるでしょう。
しかし、それは決して安価な選択ではありませんし、一度加工すれば元には戻せない不可逆なものです。
また、ご家族の価値観や、将来的な管理の問題など、事前に考慮すべき点も少なくありません。
最終的に、どのような供養を選ぶかは、故人への深い愛情と、ご家族の想い、そして「故人をどのように記憶し、未来へ繋いでいくか」という問いかけから生まれるものです。
形にこだわることよりも、故人が生きた証を尊重し、残されたご家族が前向きに人生を歩んでいけるような、心からの供養となることを願います。
取扱店:アルゴダンザ・ジャパン
取扱店:ライフジェムジャパン
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