散骨は違法なのか合法なのか?
海洋散骨は違法?合法?
散骨は「違法」なのか「合法」なのか?どちらでしょうか?
日本では、お墓を建てた後は、長男や子孫がお墓を守っていく事が、一般的な事となっていました。
よく考えると謎ですが^^;
最近では、地方や都会にかかわらず、「お墓を持たない」「お墓を前向きにやめる」という選択肢を、選ぶ人が増えてきています。毎年、お墓を閉める人が増えている事をご存じでしょうか?
年間12万件もの...
東京を中心に、年間12万件と「墓じまい」は毎年増える傾向にあります。
この墓じまい、色々な原因があるのですが、一番は、子供にお墓を管理させるのが大変。という事のようです。
そこで増えているのが、散骨という選択です。
高齢者の中には、散骨は「違法」だと思っている方も多いようです。
結論から言うと、「散骨をすることは大丈夫」なのですが、散骨はグレーゾーンだと言われる事があります。
正直これは、かなり曖昧な表現なのではないでしょうか。
法律的に言うと、グレーゾーンなので違法だと勘違いされる方や、良いイメージを持たない方がいるかもしれません。
しかし、日本は地方と都市部の両方で「墓離れ」「墓じまい」が加速しています。
墓じまいを終えた際に取り出した遺骨を、散骨する方も自ずと増えていきます。
では散骨とは違法なのでしょうか?合法なのでしょうか?
よくある散骨する場所での違法性ではなく、散骨行為自体の違法性について考えていきましょう。
2.散骨の違法性とは?
まず散骨に関する法律はありません。
実は、日本には「散骨(さんこつ)」に関する法律はありません。自治体によって規定されているルールなどが少しある程度です。
『ここに散骨しても良いですよ。散骨する際は遺骨を2mm以下の粉末状にしなさい。』
このような決まりは「現在の日本の法律では定められていません。」
強いて言うならば、自分勝手な散骨をしていると 死体損壊・遺棄罪 に該当する可能性があるくらいです。
死体損壊・遺棄罪(したいそんかいいきざい)は、死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得する犯罪。 |
参照 :Wikipedia
この条文にある「損壊し、破棄し」の部分で適切に散骨しないと死体損壊・遺棄罪に疑われる可能性があるだけです。
明らかに遺骨を破棄した場合には罪に問われるでしょう。
極端な例ですが遺骨をゴミ集積所に撒いて「これは散骨です。」と言い訳しても通りません。
誰が見ても「遺骨」を捨てていると考えるからです。
駅のトイレや電車の網棚、コインロッカーに遺骨を放置し事件になったこともあります。
他にも山中に遺骨をそのまま「散骨」したとします。
そして供養の意味も込めて、花束を添えたとしましょう。
本人たちにしてみれば、これは散骨です。
しかし、この遺骨を第三者が見たとき…果たして、どう思うでしょうか?
「遺骨が捨てられている…」
「警察に連絡しないと…」
そう思われるかもしれません。
花束が添えられているので、散骨だと気付く人もいるかもしれません。
しかし、散骨行為そのものを知らない方もまだまだ多いのです。
なので、事件性を疑われるような、散骨は絶対にしてはいけません。
事件性を疑われないようにするには?
散骨する場所もですが、海に遺骨をまく場合は、必ず「遺骨」だとわからないように、粉骨して細かくすることがとても重要です。
一般的に、散骨する際に遺骨は2mm以下の粉末状にします。
粉にする事により撒いた遺骨は第三者に発見されたとしても、遺骨だとはわかりません。
早く自然に戻すために、粉末状にしていると思われている方がいます。
細かくするのは、事件性があると思われない為でもあるのです。
2mm以下にすると、本当に小麦粉のようにサラサラとした粉になります。
特に陸地や海岸付近に散骨する場合には、遺骨を2mm以下の粉末状にすることが好ましいでしょう。
こうすることによって、誰に見られても遺骨だとは判断できません。
海上での散骨の場合には遺骨を粉末状にしなくても、第三者に発見される可能性はほぼありません。
しかし絶対だとは言い切れません。
何らかの偶然が重なり浜辺などに遺骨が流れ着くかもしれません。
その為にはやはり遺骨は粉末状にしておくことが好ましいと言えます。
まとめ
散骨行為そのものは違法ではありません。
正しい方法で適切な散骨は、グレーゾーンでもなんでもありません。
わかりやすく言うのであれば
遺骨=散骨=セーフ〇 遺骨=破棄=アウト× |
と考えて良いでしょう。
その他には、散骨する場所を選ばないと民事訴訟になりかねない場合もあります。
家族や親族で散骨するのであれば、やはり専門業者に相談することをお勧めしています。
間違ったやり方で適切ではない場所での散骨は、違法性があると言うことを知っていただけたらと思います。
散骨と法律について。少しはお役に立てたでしょうか?
関連記事:散骨の法律や条例について知ろう。
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