改葬許可申請手続きの流れとは?
現在埋葬されている、または納骨されているご遺骨を別の場所へ移し替えることを「改葬(かいそう)」と呼びます。
大切な故人様のご遺骨を現在の墓地から別の場所へ移す改葬は、多くの場合、新たな墓地への埋葬や、海洋散骨、樹木葬といった新しい供養の形へ移行するために行われます。
しかし、この改葬を行うには、法律で定められた手続きを踏み、自治体から「改葬許可」を得る義務があります
もし許可を得ずに改葬を進めたり、手続きに不備があったりすると、法的な問題に発展する可能性もゼロではありません。
そこで今回は、安心して改葬を進められるよう、改葬許可申請の具体的な流れについて、一つずつ丁寧に解説していきます。
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1.改葬の理由
改葬を行う理由には、主に次のようなケースがあります。
・ 後継者不足 : 埋葬先を受け継いで管理できる後継者継続が困難な場合。
・ 霊園の変更 : 墓地を管理する霊園等自体が閉鎖される場合。
・ 地理的理由 : 故人の埋葬先が遠い為に遺骨を移動したい場合。
・ 家庭内事情 : 親族間の事情や管理費等の負担を軽減したい場合。
改葬を希望する理由に応じて、許可申請に必要な書類や手続きが異なる場合もあります。
例えば、改葬の理由によっては、改葬先の霊園が決まっていない場合もあるため、その場合は事前に霊園等の選定を済ませておく必要があります。
2. 新たな埋葬先を決める
改葬を行うには、遺骨を移す先の墓地や霊園を決定する必要があります。
この場所は、以下の条件を満たしていることが求められます。
・ 認可された墓地 : 改葬先の墓地が、自治体から認可された墓地であること。
・ 受け入れ証明書の取得 : 新しい墓地が改葬を受け入れることを証明する書類(受け入れ証明書)が必要となる場合があります。
新しい墓地や霊園を選ぶ際には、場所や価格、施設の有無などを考慮し、家族や親族と相談して決めることが大切です。
また、選定後は、墓地の管理者から受け入れ証明書を取得し、改葬手続きに必要な書類に添付します。
なお、改葬後の供養方法として海洋散骨をご検討の場合は、自治体によっては手続きや必要書類が異なるケースがあります。必ず事前に確認されることをお勧めします。
3. 改葬許可申請書を作成・提出
改葬を行うためには、最寄りの自治体に改葬許可申請書を提出する必要があります。
改葬許可申請書は、自治体の窓口やホームページから入手できる場合があります。
・ 必要書類 : 改葬許可申請書:申請書は自治体に提出し、手続きを進めるための基本書類です。
・ 遺骨を現行墓地に埋葬していることを証明する書類 : 現在の墓地の管理者から発行された「埋葬証明書」や、「埋葬許可証」が必要です。
・ 新しい墓地の受け入れ証明書 : 新たに埋葬を行う墓地や霊園が、遺骨の受け入れを確認する証明書を発行します。
・ 改葬理由書 : 改葬を行う理由を簡潔に記載した書類を提出することがあります。具体的な理由や改葬先についての説明が求められる場合もあります。
・ 身分証明書 : 申請者本人の身分証明書(運転免許証やパスポート、住民票等)を提示する必要があります。
申請書類をすべて準備したら、最寄りの市役所や区役所に提出します。この際、手数料が発生することがありますので、事前に確認しておくことが重要です。
4. 改葬許可証の交付を受ける
申請書類に不備がなければ、自治体から改葬許可証が交付されます。
この許可証は、改葬を合法的に行うために必要不可欠な書類です。
許可証の交付には、申請から数日から数週間かかることが一般的です。
改葬許可証を受け取ったら、遺骨の移動作業を行うことができます。
5. 遺骨の移動作業を行う
改葬許可証を取得した後、実際に遺骨を現在の墓地から新しい墓地へ移す作業が始まります。
この作業は通常、以下の手順で進められます。
・ 現行墓地での遺骨収集 : 現行墓地にて、遺骨を取り出し、新しい墓地に移動する準備をします。この作業は霊園の管理者や専門の業者が行うことが一般的です。
・ 遺骨の搬送 : 遺骨を安全かつ敬意を持って、新しい埋葬地に搬送します。その際は家族で運んだり専門業者が運搬したり郵送したりと様々な方法があります。
・ 遺骨の確認 : 搬送後、新しい墓地で遺骨を確認し、埋葬の手続きを進めます。
6. 新しい墓地での埋葬
遺骨を新しい墓地に埋葬します。
この際、新しい墓地の管理者が埋葬手続きを行います。
遺骨の埋葬に関する式典を行うこともありますが、これは個々の家庭の事情や宗教に基づいて行われます。
7. 改葬報告書を提出
改葬が完了した後、遺骨が無事に新しい墓地に埋葬されたことを自治体に報告します。
改葬許可証を持って、再度役所に訪れ、埋葬報告書を提出します。
これにより、改葬手続きは正式に完了となります。
8. まとめ
改葬手続きは、自治体ごとに細かな規定や必要書類が異なる場合があります。
そのため、改葬を考えた段階で、まずは最寄りの役所に相談し、必要な情報を得ることが重要です。
また、改葬作業は慎重に行う必要があるため、専門業者のサポートを受けることも一つの方法です。
特に、現在のお墓が遠方にあり、ご自身で手続きを進めるのが難しい場合は、行政書士への依頼も大変有効な選択肢です。
郵送での申請ができない自治体も多いため、専門家である行政書士に依頼することで、煩雑な手続きをスムーズに進めることができます。
海洋散骨オフィス一凛では、改葬許可申請手続きに関するご相談も承っております。ご依頼者様の状況に合わせた最適なサポートをご提案し、煩雑な手続きを代行することも可能です。
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