1.【経済事情】なぜ霊園・納骨堂は破綻するのか？

自治体が管理する公営霊園以外は、ほとんどが宗教法人によって運営されています。

そして、宗教法人はお金がなくなれば簡単に破綻するという厳然たる事実があります。
 

檀家の激減
全国約8万のお寺を支える檀家が年々減少しており、経済的に苦しいお寺が急増中です。
 

大規模投資の負担
最新式の納骨堂は建設に多額の費用がかかり、販売不振に陥ると借金返済が困難になります。
豪華な見た目の裏側で、経営が綱渡りになっているケースは少なくありません。
 

民間企業の関与
霊園の経営主体は宗教法人でも、販売や管理は民間企業が行うことが多く、この利益追求の構造が倒産リスクを高めています。

2.【霊園倒産】遺骨返還と無縁仏リスクの実態

霊園が倒産・破綻した場合、新たな管理法人が現れないと、ご遺骨は最終的に遺族に返還されることになります。

「今さら返されても…」という遺族の困惑は当然ですが、残念ながら受け入れざるを得ない現実です。

さらに、破綻によって管理者が不在になった場合、遺族が自ら引き取りに行かなければ、ご遺骨は無縁仏として処理されてしまうリスクすらあります。

「永代供養だから安心」という考えも、必ずしも当てはまりません。

お寺でさえ破綻する時代です。

永代供養の期間や、万一の際の規定を契約前に確認しておくことが極めて重要です。

3.【見極め】倒産リスクが低い霊園の見極め方

一般的に最も倒産リスクが低いとされるのは、自治体が運営する公営霊園です。

健全な運営が多く、過剰な広告もありません。

しかし、公営霊園も万全ではありません。
 

公営霊園の盲点
人口減少が続く地方自治体では、財政難により市営・町営霊園の管理継続が困難になる可能性があります。
運営に税金が使われているため、自治体自体の財政状況が悪化すると、影響は避けられません。
 

豪華な見た目や立地だけでなく、長期的な経営の健全性を見抜くことが、失敗しない霊園選びの鍵となります。

4.【重要】契約前の3つの重要チェック項目

後悔しないための、契約前のチェックリストです。
 

遺骨を守るための3つのチェックポイント
 

▶ チェック1
運営元の実態を確認 宗教法人名だけでなく、実際に販売・管理している民間企業も調査しましょう。
異業種（パチンコ業界など）の関与が隠れているケースもあります。
 

▶ チェック2
広告や費用の不自然さ 過度な広告・豪華な造り・極端に安い永代供養料などには注意が必要です。
大規模投資の影に経営リスクが潜んでいる可能性を疑いましょう。
 

▶ チェック3
契約書の“もしも”条項 倒産時の遺骨取り扱いや、費用の改定条件がしっかり明記されているかを確認しましょう。曖昧な記載は、トラブルの原因となります。

5.【まとめ】倒産リスクゼロの供養という選択肢

「お墓に多くの費用をかけたから安心」という時代ではありません。

ご遺骨の将来にわたり、倒産・破綻リスクを根本的に排除したいと考えるなら、海洋散骨という選択肢があります。

海洋散骨は特定の施設や管理主体が存在しないため、運営母体の倒産・破綻リスクそのものがゼロとなります。

将来にわたって管理が滞る心配が一切ない、究極のリスク回避策と言えるでしょう。

後悔しないためには、「見た目」ではなく「中身」で霊園を選ぶことが大切です。

ご家族の大切なご遺骨を守るためにも、契約前に冷静に調べ、慎重に判断しましょう。

もし不安や疑問がある場合は、終活や供養の専門家に相談することをおすすめします。