1. 葬祭費給付金制度とは？

人は亡くなってもお金がかかる…

葬儀費用で残された遺族が、金銭的な圧迫を感じることは少なくありません。

『親の葬儀費用が…』 『自分の葬式にはお金をかけないで…』 『直葬でよいのでは…』 『本当にお金をかける意味があるのか？』

そんな葬儀費用を少しでも軽減するための公的制度が、この「葬祭費給付金制度」です。

故人が「国民健康保険・社会保険・後期高齢者医療制度」に加入していた場合、葬儀を行った喪主が申請することで、国や自治体から葬儀費用の一部が支給されます。

• 誰が対象？給付金額は？

  • 対象者: 故人が加入していた健康保険の喪主

  • 給付金額: 1万円〜7万円（※自治体や故人の加入していた健康保険により異なる）

  • 東京23区: 一律7万円

2. 申請しないともらえない！申請方法と必要書類

この給付金は、申請しなければ受け取ることができません。

各自治体の窓口で手続きが必要です。

• 申請期間は「2年間」

  • 申請期限は故人の死亡日から2年間です。

  • この期限を過ぎると、時効となり申請できなくなるため注意が必要です。

• 申請に必要なもの

  • 故人の健康保険証（返却のため）

  • 葬儀の領収書、または喪主名の記載がある会葬礼状

  • 振込口座の確認ができるもの（通帳など）

  • 窓口に行く方の本人確認書類（免許証、保険証など）

  • 印鑑（シャチハタ不可）

    • ※自治体により異なる場合があるため、事前にご確認ください。

3. よくある質問（Q&A）

Q. 葬儀を行っていない場合でも申請できますか？

• A. いいえ、できません。この制度はあくまでも葬儀費用の負担を扶助することを目的としているため、葬儀を行わなかった場合は支給されません。

Q. どこに申請すればよいですか？

• A. 故人が加入していた健康保険に応じて、各市区町村の役所（保険年金課など）に申請します。国民健康保険であれば、住所地の市区町村役場が窓口です。

Q. 申請期限を過ぎたらどうなりますか？

• A. 葬儀を行った日の翌日から2年間が申請期限となっています。期限を過ぎると時効扱いとなり、原則として申請しても受け取ることができません。

Q. 葬儀社が代行してくれる場合もありますか？

• A. 一部の葬儀社では申請書類の準備をサポートしてくれるケースもありますが、原則として喪主本人の申請が必要です。代行を希望する場合は、委任状が求められます。

Q. 生前に制度を申請しておくことはできますか？

• A. いいえ。申請できるのは葬儀を執り行った後です。あくまで「葬儀を終えた喪主」が対象となります。事前予約や登録などはありません。

4. 【最後に】葬儀後こそ見直したいお金の話

最大7万円が戻るか、0円で終わるか。

それを決めるのは「申請したかどうか」ただそれだけです。

あなたが動けば、お金は戻る。

動かなければ、誰にも何も言われずに消えていくだけです。

― 申請は義務ではない。でも、しない理由はありますか？